2016年賃貸住宅人気設備ランキングを読み解く!
こんにちは、管理営業グループの太田です。
今回は、賃貸住宅新聞社が毎年発表する「人気設備ランキング」をご紹介しながら、オーナー様がこれからどのように取り組んでいくべきかを考えていきたいと思います。
エリアによっての違いがあることが前提
ご紹介するのは全国賃貸住宅新聞が調査した「この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング」および「この設備がなければ入居が決まらないランキング」のデータとなります。
調査対象が全国になりますので、浜松のような地方都市には当てはまりづらい項目もありますが、浜松市の賃貸状況にあった部分をピックアップしてご説明していきたいと思います。
単身者向け
まずは単身者向けのランキングから解説していきます。
この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング
1位 インターネット無料(→前回1位)
2位 エントランスのオートロック(→前回2位)
3位 浴室換気乾燥機(→前回3位)
4位 ウォークインクローゼット(→前回4位)
5位 ホームセキュリティ(→前回5位)
6位 独立洗面台(↗前回ランク外)
7位 追い焚き機能(↘前回6位)
8位 宅配BOX(↗前回10位)
9位 防犯カメラ(↘前回8位)
10位 24時間利用可能ごみ置き場(↗前回ランク外)
この設備がなければ入居が決まらない(必要設備)ランキング
1位 TVモニター付きインターホン(↗前回2位)
2位 独立洗面台(↘前回1位)
3位 洗浄機能付き便座(→前回3位)
4位 インターネット無料(↗前回5位)
5位 備え付け照明(↗前回7位)
6位 エントランスのオートロック(↘前回4位)
7位 ガスコンロ(↘前回6位)
8位 ごみボックス(↗前回ランク外)
9位 システムキッチン(↗前回ランク外)
10位 BS・CSアンテナ(↗前回10位)
早急に取り組むべき項目
TVモニター付インターホン、洗浄機能付き便座、備え付け照明、ガスコンロ、BS・CSアンテナなどは、必要設備ランキングのみで上位にランキングされています。つまり、これらの設備はもはや「あったらいいな」ではなく「なければ決めない」という評価になってきています。いずれも比較的安価で設置できる項目ばかりですので、未設置の部屋に関しては早急に取り付けるのが良いでしょう。
バストイレ別から独立洗面台に
単身のお客様へのヒアリングでいちばん言われることが多い要望は、ダントツで「バス・トイレ別」です。しかし、無ければ決まらないランキングにすら入っていないということは、もはや検討すらされない域に達してしまっているのかもしれません。
さらにランキングを見ると、「独立洗面台」という項目が上位にランクインしているのがわかります。これは何を意味しているのかというと、いわゆる「バストイレ洗面3点ユニット式」からトイレを別にして、さらに洗面台もバスルームから独立させるということです。
貸す側からすると「単身だし風呂に洗面があっても良いのでは」と考えがちですが、賃貸物件供給過剰の「大空室時代」の現在において(特に浜松市内の築年数が古い物件)、洗面台が独立していないのは大きなデメリットになってきています。
高まるインターネット無料部屋の需要
また、単身者のインターネット無料物件への関心が非常に高いという結果となっています。最近ではパソコンでのインターネット利用ではなく、スマートホンでの利用がほとんどです。
「スマホだったら携帯会社の電波で良のではないか」と考えるのは間違いです。ドコモやau、ソフトバンクなどのいわゆる「キャリア携帯」、あるいは最近拡大している「格安スマホ」のいずれも、月間のデータ通信量に上限があり、それを超えると通信速度制限がかかり、満足にインターネットができなくなってしまいます。動画などを視聴すれば、あっという間(数日で)容量オーバーしてしまいますので、お部屋で無料のwi-fiを使えることは、非常に重要なポイントになっています。
ファミリー向け物件
続きましてファミリー向け物件の人気ランキングです。
この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング
1位 インターネット無料(↗前回4位)
2位 追い焚き機能(↘前回1位)
3位 エントランスのオートロック(→前回3位)
4位 ホームセキュリティー(↗前回7位)
5位 システムキッチン(↘前回2位)
6位 浴室換気乾燥機(→前回6位)
7位 ウォークインクローゼット(↘前回5位)
8位 太陽光パネル(入居者個別売電)(↗前回9位)
9位 床暖房(↘前回8位)
10位 防犯カメラ(↗前回ランク外)
この設備がなければ入居が決まらない(必要設備)ランキング
1位 独立洗面台(↗前回2位)
2位 追い焚き機能(↘前回1位)
3位 TVモニター付きインターホン(→前回3位)
4位 洗浄機能付き便座(→前回4位)
5位 システムキッチン(→前回5位)
6位 エントランスのオートロック(→前回6位)
7位 ガスコンロ(→前回7位)
8位 備え付け照明(↗前回ランク外)
9位 インターネット無料(↗前回ランク外)
10位 ごみボックス(↗前回ランク外)
独立洗面台は必須
「この設備が無ければ入居が決まらないランキング」の1位は、独立洗面台でした。独立洗面台が無い部屋の間取りは脱衣所スペースもとれないことが多いことや、歯磨き・洗面を風呂かキッチンの流し台で行わなければならないことに抵抗があるようです。
もしも現在、ファミリータイプなのに独立洗面台が無く空室でお困りでしたら、「いつか入るだろう」と放置していても、極端に家賃を下げたりしない限りずっと空室のままです。
ランニングコスト節約系の設備が人気
家賃だけでなく、すこしでも月々のランニングコストを抑えたいという要望が高く、賃貸住宅の設備ランキング結果にも反映されています。
ファミリーにもインターネット無料は人気
「この設備があれば周辺相場よりも高くても入居が決まるランキング」の1位に躍り出たのがインターネット無料でした。家族の場合は、パソコンも使うしスマホも使う人が多く、プロバイダ契約が欠かせませんが、月額4,000円以上のコストがかかるのが現状です。
しかしアパートマンションにプロバイダ契約不要のインターネットサービスが付いていれば、その分家賃が高くても、選んでもらえる可能性が高まります。
昔から根強い追い焚き風呂の人気
両方のランキングで2位につけているのが風呂の追い焚き機能です。むかしから追い焚きは人気で、冷めた風呂を沸かし直すことによって水道代が節約できます。しかし、給湯器とバスルームの位置関係によっては後から付けることが困難な場合があるので注意が必要です。
時代はセキュリティ重視の流れに
年々高まる賃貸住宅のセキュリティ意識。今回のランキングにも確かに反映されていました。
とにかく必須としていきたいのが、TVモニター付インターホンです。チャイムや音声通話のように、応答しなければ誰が来たのかわからい、という状況を不安視する人は非常に多いです。
一方、「相場より高くても決まる」種類の設備需要も多く、3位のオートロック、4位のホームセキュリティ、10位の防犯カメラなどは、いままで一部のハイグレード物件のみしか採用されていませんでしたが、現在はネットワークの発達や、警備会社のサービスが充実してきておりますので、比較的安価に導入できる場合もあります。
まとめ~新規需要は早く導入した方がメリットが大きい
ランキングをみると、昔からあるものや、最近になって人気が高まってきたものの両方が見られますが、注目すべきは最近になって需要が高まってきた項目です。
積極的に導入を検討するべき項目は以下の3点です
- インターネット無料
- ホームセキュリティ
- 防犯カメラ
静岡県西部エリアのオーナー様、入居促進のご相談をお待ちしておりますm(_ _)m